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出張時の移動時間や残業は労働時間とみなされる? 神戸の弁護士が解説

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2020年04月28日
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出張時の移動時間や残業は労働時間とみなされる? 神戸の弁護士が解説

兵庫労働局は報道発表資料で、平成30年度に長時間労働が疑われる県内の1017事業場に対して監督指導を行ったことを公表しています。
働き方改革の影響もあり、このような長時間労働を是正するための取り組みがさまざまな形で進められていますが、2020年4月からは、労働基準法改正によって中小企業でも「時間外労働の上限規制」が適用されました。
そのため労働者である従業員の側でも、適切に労働時間を把握することが重要です。
しかし「どこまで労働時間に含まれるのか」の判断は、難しいものでしょう。
たとえば出張中に飛行機や電車で移動する時間などは、労働時間として扱われ賃金の支払い対象となるのでしょうか?

本コラムでは、「出張時の移動時間や残業時間などは労働時間になるのか」についてベリーベスト法律事務所 神戸オフィスの弁護士が解説します。

1、押さえておきたい労働時間の考え方とは?

まず、基本的な労働時間の考え方を押さえておきましょう。

  1. (1)労働時間とは

    労働時間とは、労働者が使用者の指揮命令のもとに置かれている時間をいいます。
    労働時間に該当するかどうかの判断は、労働者の行為が使用者の指揮命令下に置かれたものと評価することができるかどうかによって客観的に定まるとされています。
    たとえば、店員が来客を待っている時間なども労働時間に含まれると考えられます。

  2. (2)法定労働時間と時間外・休日労働

    労働基準法では、原則1日8時間・1週間40時間を法定労働時間としています。

    法定労働時間を超える時間外や所定休日の労働は、時間外労働として2割5分以上の割増賃金の支払い対象となります。また法定休日(1週間で1日・4週間で4日)を確保できずに行う労働に対しては、休日労働として3割5分以上の割増賃金の支払い対象になります。

2、出張の移動時間は労働時間になる?

では、出張時の移動時間は労働時間になるのでしょうか。

  1. (1)出張の移動時間は労働時間になる?

    会社から出張を命じられたときには、出張先によっては前泊することや、早朝に家を出発するといった対応が必要なケースもあるでしょう。労働者からすると、一定程度拘束される部分があるので、出張時の移動時間を労働時間として捉えてもよいと感じるかもしれません。

    しかし一方で、移動時間中をどのように過ごしているかといえば、スマートフォンで好きな動画を見たり睡眠をとったりと自由に過ごすこともできます。

    そのように考えると、移動時間を労働時間と捉えることの問題もお分かりいただけると思います。

  2. (2)判例・通達

    この点については、「実際に得意先で商談に要した時間が労働時間であり、移動時間は日常の出勤に費やす時間と同一の性質といえるので労働時間ではない」と判断している裁判例があります(横浜地方裁判所川崎支部 昭和49年1月26日)。

    厚生労働省が発行しているリーフレットでも、「出張に伴う移動時間について、移動中の業務の指示を受けず、業務に従事することもなく、移動手段の指示も受けず、自由な利用が保障されているような場合には、労働時間に該当しない」旨が明記されています。

  3. (3)結論

    判例・通達の考え方から、原則として出張中の移動時間は労働時間にはならないといえます。

    しかし例外的に「労働者が使用者の指揮命令下に置かれている」といえるケース(物品の運搬や移動中パソコンで仕事を進めることを上司から指示されているなど)では、労働時間になる可能性があります。

3、休日を含む出張の労働時間はどうなる?

長期の出張であれば、「今週の月曜から来週の金曜まで」などと休日を含んだ期間に及ぶこともあります。またこのような出張のために、「休日である土曜日や日曜日に移動する」ということもあることでしょう。

出張中の休日の労働時間は、どのように考えたらよいのでしょうか。

  1. (1)出張期間中の休日は、原則として労働時間に含まれない

    出張期間中でも、会社は労働者に対して休日を付与しなければなりません。

    出張先で休日を過ごさなければならないとしても、仕事から離れて自由に過ごすことができるのであれば休日として扱われます。そのため出張期間の休日は、原則として労働時間には含みません。

    例外的にこの出張先での休日に、上司からの具体的な仕事の指示があるなど「労働者が使用者の指揮命令下に置かれている」と判断される場合には、労働時間に含まれる可能性があります。
    つまり、出張期間中の休日を休息にあてるのではなく上司の指示に基づき仕事をすれば、休日出勤をしたものとして扱われる可能性があるということです。

  2. (2)休日に出張のために移動しても労働時間に含まれない

    「今週の月曜から来週の金曜まで」の遠方への長期出張などでは、この期間の前後の休日を使って移動することも少なくないでしょう。
    しかし出張時の移動時間に関する考え方は、休日に移動する場合であっても同様です。

    すなわち、たとえ遠方の出張にいくために休日に移動して前泊したような場合でも、基本的に移動時間は労働時間に含まれません。

4、出張中の残業代は支給される?

出張に伴う移動や出張中の休日は、原則労働時間としては扱われません。では、頻繁に出張が発生し、出張先でも残業をしているようなケースでは、残業代が支払われるのでしょうか。

残業代が支払われるかどうかは、みなし労働時間制の適用の有無によって分けて考える必要があります。
事業場外労働のみなし労働時間制は、労働時間の算定が難しい事業場外での労働に関して、実際の労働時間に関係なく、一定の労働時間の労働をしたとみなすことのできる制度です。
では、みなし労働時間制が適用される場合と、されない場合はそれぞれ確認しましょう。

  1. (1)みなし労働時間制が適用されない場合

    出張中であっても労働時間の算定が可能な場合には、みなし労働時間制は適用されません。
    たとえば、管理者である上司に同行して出張している場合や、逐一上司から指示を受けて業務を行っている場合などが該当します。

    みなし労働時間制の適用がなければ、実際の労働時間で労務管理を行います。そのため出張中の時間外労働をしていた証拠があれば、残業代を請求できる可能性があります。

  2. (2)みなし労働時間制が適用されている場合

    出張中であって労働時間の算定が難しい場合には、みなし労働時間制が適用されます。

    みなし労働時間制は、実際の労働時間にかかわらず一定の労働時間の労働を行ったとみなす制度です。そのため基本的には、時間外労働は発生せず残業代の支給はありません。

    ただし、出張先での業務が所定労働時間内で終わらないことが明らかである場合には、「通常必要とされる時間」の労働を行ったとみなすことができます。
    「通常必要とされる時間」については、労使協定で定めることが可能です。たとえば「A社に出張するときには、10時間労働したとみなす」などと定めているときには、時間外労働として2時間分の残業代が発生する可能性があります。

    つまり、みなし労働時間制が適用されている場合でも、労使協定などで定めた時間が法定労働時間を超えるようなときには残業代が支払われる可能性はあります。

    また、労働条件について不明な点がある場合や、残業代が支払われていない場合は、弁護士へ相談することをおすすめします。

5、まとめ

本コラムでは、「出張時の移動時間や残業時間などは労働時間になるのか」について解説していきました。
出張時の移動時間は、基本的に労働時間としては扱われません。しかし、移動時間中もPCなどで作業をして上司と仕事のやりとりをしていたようなケースでは、労働時間に含まれると判断できる可能性もあります。
労働時間に該当するかどうかは、ご自身だけでは的確に判断することが難しいものです。疑問に感じたら弁護士に相談してみるとよいでしょう。

ベリーベスト法律事務所 神戸オフィスには、労働問題に関する経験豊富な弁護士が在籍しています。適正な労働時間を算出し、会社に対して未払い残業代などの請求を行うことが可能です。相談だけでも受付けておりますので、お気軽にお問い合わせください。

  • この記事は公開日時点の法律をもとに執筆しています

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